毎年2月になると気になる節分・豆まきですが、そもそもその由来とはなんなんでしょうか?
なぜ豆をまくのか?
最近は、豆ではなく落花生をまくお宅も増えているらしいです。落花生でも良いの?という素朴な疑問もでてきます。
節分・豆まきに関する疑問解消ということでいろいろと調べてみました。最新豆まき事情の豆知識になれば幸いです。
早速行ってみましょう!
節分(豆まき)の由来とは?
こういう日本の昔からの伝統行事は、だいたいが中国からの伝来ですが、節分・豆まきも中国に起源があるようです。
中国の追儺(ついな)の儀式が遣唐使により奈良時代に伝わり、宮中行事になりました。
この追儺の儀式とは、新年を迎えるにあたって病気や災害をもたらす鬼を弓や矢、盾で追い出す儀式です。大晦日の夜に行われていました。
この追儺の儀式は、旧暦では新年は春から始まるため、節分と合わさり、新しい季節を迎えるにあたって病気や災害(=鬼)がないようにと願って行う儀式になったようです。
節分は、2月3日ごろ(年によっては4日になることも)にきます。2019年は2月3日(日)が節分で2月4日が立春ですね。
このように節分は、季節の分れ目、四季の分れ目の前日を指します。ですので、そもそもは年に4回(立春、立夏、立秋、立冬)、季節の分かれ目の前日に節分がありました。
でも今では、立春の前日のみを節分というようになってしまったのです。
では、なぜ鬼を追い出すのに豆をまくようになったのでしょうか?
豆をまくようになったのは室町時代中期以降と言われています。
その頃から豆まきを「魔目(マメ)」とか「魔滅(マメ)」と書いていました。この文字からもわかるように魔物の目=鬼の目を表しています。
また、言い伝えに鞍馬に住む鬼退治に毘沙門天(戦いの武神)が大豆を鬼の目めがけて投げつけよと教えたと言われています。
大豆には、鬼を退治できる力(霊力)がやどると考えられていたようです。
この豆まきが広く一般庶民にも広まったのは江戸時代からで、「福は内、鬼は外」と大声で豆をまくことで自分の家から鬼を打ち払うことで病気や災いから逃れようという行事が一般化したようです
豆まきのやり方・作法とは?
昔ながらの豆まきのやり方を紹介します。
- ① 節分の前日に大豆を一升枡か三方に入れて神棚に供える。
- ② 節分当日の日暮れまでに豆を煎り、夜になったら家中の外とつながる戸を開けて「鬼は外、福は内」と豆まき。※豆をまくのは、家主か長男、年男。
- ③ 豆をまき終えた戸や窓からすぐに閉めていく。
- ④ 残った豆を年齢の数に1個プラスした数の豆を食べる。※地域によったは、年齢の数だけのところもある。
煎った豆は、福豆といわれ食べることで自分の中の邪気や病気を払うと信じられています。
ちなみに年齢に1個プラスするのは、翌日の立春で年をとると考えられていたので新しい年の分もプラスして食べておこうと考えていたようです。
節分(豆まき)には、落花生をまいてもOK?
最近は、1月中旬頃になるとスーパーなどに節分・豆まき用として落花生の大袋がたくさん並ぶようになってきました。
地域によると大豆よりも落花生というところもあるようです。ヮ(゚д゚)ォ!
これも時代の流れでしょうか。本来の豆まきの由来の意味が薄れてきて、豆まきが形骸化してくるとまくものは豆に似ていれば何でもOKという感じですね。
まあ、これも文化の変遷なので面白いところです。
いつから落花生をまくようになったの?
豆まきに落花生が使用されるようになったのは、昭和30年代頃と言われています。この時期から落花生の生産が急激に伸びたのが一因のようです。
生産量の拡大と相まって、いくつか他の利点も注目されて落花生が使用されるようになりました。
- 大豆よりも落花生のほうが拾いやすい!
- 落花生は、まいた後でも殻をとれば食べられる!
- 殻付き落花生は、子供が誤って口に入れることが少ない!
- まいた後の後片付けが楽!
はじめは、一大産地の北海道から落花生が主流になり、東北地方に広まっていきました。
【東北・北海道・節分には落花生】節分の豆まきには殻つき落花生を使用する。撒いたあとに拾いやすい、地面に落ちても煎り大豆とはちがい、殻を剥けば食べられるという理由で好まれている。昭和30年代に北海道から広まり、スーパーでも落花生が並ぶ pic.twitter.com/rOpfH2gpCo
— 奇祭ファン倶楽部(KFC) (@clubkisai) 2018年4月16日
最近はスーパーで売られているのは安価な中国産の落花生が大半ですが、はじめは北海道だったというのは驚きです。
でも落花生の産地・千葉県はその流れには乗っていなくて、大豆が主流です。県民性の違いなのかもしれませんね。
【最新豆まき事情】大豆と落花生の境界線はどこ?
2006年2月にウェザーニュースが約1万人に行ったアンケート調査では、日本列島の中に大豆派と落花生派の境界線があることがわかりました。
こんなに綺麗に分かれるなんておもしろいですね。歴史が浅い落花生派がこの伝統行事の周辺地域から広まっていくのが興味深いです。その中でも一番周辺にある沖縄がまだ大豆派というのは意外ですね。
これは単なる落花生の流通の問題なのかもしれませんが。今後落花生派になる可能性が高いですね。
節分・豆まきの伝統行事が発祥した奈良地域や江戸・東京周辺は本来の大豆派がしっかりと根付いているので落花生派になることはないのではないかと思いますね。
豆や落花生以外にもこんなものをまいている!【豆まき最新事情】
さらに最近は、豆や落花生以外にもこんなものがでているようです。
2月3日は節分です
厄年の方・そうでない方
皆さま豆まきなどして邪気を追い払い
一年の無病息災を願いましょう今年も販売致します
鬼退治クッキー
炒った豆(豆まき用)ときな粉が入ったクッ… 詳しくは https://t.co/pcNIyru1Zj pic.twitter.com/vVVvTHleR7
— atelier PouR Vous (@a_PouR_Vous) 2019年1月19日
うーん、これは美味しそうです。
今年は、ほのぼの豆まきの予定#ぬい松劇場 pic.twitter.com/rWrSSudLJc
— 寿スミス(せきとバス) (@sekitobasu) 2019年1月13日
ボーロは小さいお子さんにはいいですね!
こんなたまごボーロもプレゼントに喜ばれるかもしれません。
山形県では、地元の銘菓でん六豆がまかれるようです。中身はピーナッツです。
他県でも地元の豆製品があるとそれがまかれているかもしれないですね。地元愛、地元振興で良いことだと思います。
まとめ
- 節分(豆まき)の由来は、中国の追儺(ついな)の儀式にある。
- 節分の前日に豆まきをするのは、新しい年(季節)を迎えるのに鬼=病や災害を払うため。
- 節分(豆まき)に落花生をまくようになったのは、昭和30年頃から北海道ではじまった。
- 豆まきの大豆派と落花生派には地域の境界線がある。
最近は、神社やお寺でも煎り大豆を小袋に入れて福豆としてまくことが一般的になっていますね。幼稚園や小学校でも豆まきイベントもあるようですから、むかしから日本人はこういうイベントは大好きです。
ハロウィンやバレンタイン、恵方巻きを食べるなんていうのも好きなのが分かる気がします。食品業界は、それで福を呼び込んでいるわけですから、まあ良いことですね。
ただ最近は、恵方巻きなどがコンビニでも販売されるようになり売れ残りの大量廃棄が問題になったりしていますので、食品ロスなどを考えると手放しで喜んでもいられない状況にもなっています。日持ちするものならいいですけど、生もの系は問題がありますね。
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