起立性調節障害の子供をもつ親としては、学校の欠席日数が気になるところです。
起立性調節障害で学校を休むと欠席扱いになってしまうのか?
欠席扱いを回避する方法はないのか?
など実際にわが子で経験している事例を交えて、紹介したいと思います。
早速、行ってみましょう!
起立性調節障害で学校を休むと欠席扱いになってしまうの?
結論的には、病院で起立性調節障害と診断された場合でもインフルエンザと違い、学校を休むと欠席扱いとなります。
これは、病院の診断書があっても同じですので親としては注意が必要です。
学校のルール上、公欠扱い、欠席扱いにならないものは、学校伝染病、部活動の公式試合やコンクールへの出場、公共交通機関の大幅な遅れ、就職・進学に関わる活動などに限られています。
欠席を回避する方法は?
では、欠席を回避する方法はないのかというとなくはないというのが実際のところです。
具体的には、学校側に事情をよく伝えることから始め、保健室登校や遅刻での登校を認めてもらうように働きかけることで出席扱いにしてくれる場合があります。
子供が学校そのものへの登校を嫌がった場合は、フリースクールに通うという選択もありです。
この場合は、学校側とよく相談してフリースクールや教育支援センターへの通学を選択しましょう。
国・文部科学省としても以下の取り決めがなされています。
<指導要録上の出席扱い>
○ 不登校児童生徒の中には、教育支援センター(適応指導教室)やいわゆるフリースクールなど、学校外の施設において相談・指導を受けている者もおり、このような児童生徒の努力を学校として適切に評価し、学校復帰などの社会的自立を支援するため、小・中・高等学校の不登校児童生徒が学校外の機関で指導等を受ける場合について、一定要件を満たすとき校長は指導要録上「出席扱い」にできることとしている。
引用:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1286947.htm
この文章にあるように「一定要件を満たす時」校長判断で出席扱いにできるということです。
具体的には、各県教委や各学校の対応に委ねられているとも考えられますので、まずは学校側とよく相談することが重要です。
ただ基本的にはフリースクール等の学校外の機関に通学することは出席扱いにできるというのが国の方針ですので、学校側ときちんと対応していけば出席扱いになるはずです。
さらに症状が重度の場合は、完全に自宅学習に切り替えるというのも手です。
それは、ITを活用したIT学習をおこなうことで出席扱いにできます。
文科省から通知が出ています。少し長いですが抜粋します。
不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(通知)
1 趣旨
不登校の児童生徒の中には,学校への復帰を望んでいるにもかかわらず,家庭にひきこもりがちであるため,十分な支援が行き届いているとは言えなかったり,不登校であることによる学習の遅れなどが,学校への復帰や中学校卒業後の進路選択の妨げになっている場合がある。このような児童生徒を支援するため,我が国の義務教育制度を前提としつつ,一定の要件を満たした上で,自宅において教育委員会,学校,学校外の公的機関又は民間事業者が提供するIT等を活用した学習活動を行った場合,校長は,指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができることとする。
2 出席扱い等の要件
不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行うとき,当該児童生徒が在籍する学校の長は,下記の要件を満たすとともに,その学習活動が学校への復帰に向けての取組であることを前提とし,かつ,不登校児童生徒の自立を助けるうえで有効・適切であると判断する場合に,指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる。
(1)保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。
(2)IT等を活用した学習活動とは,IT(インターネットや電子メール,テレビを使った通信システムなど)や郵送,ファクシミリなどを活用して提供される学習活動であること。
(3)訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること。対面指導は,当該児童生徒に対する学習支援や将来の自立に向けた支援などが定期的かつ継続的に行われるものであること。
(4)学習活動は,当該児童生徒の学習の理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること。なお,学習活動を提供するのが民間事業者である場合には,平成15年5月16日付け文科初第255号通知「不登校への対応の在り方について」における「民間施設についてのガイドライン(試案)」を参考として,当該児童生徒にとって適切であるかどうか判断すること。(「学習活動を提供する」とは,教材等の作成者ではなく,当該児童生徒に対し学習活動を行わせる主体者を指す。)
(5)校長は,当該児童生徒に対する対面指導や学習活動の状況等について,例えば,対面指導に当たっている者から定期的な報告を受けたり,学級担任等の教職員や保護者などを含めた連絡会を実施するなどして,その状況を十分に把握すること。
(6)IT等を活用した学習活動を出席扱いとするのは,基本的に当該不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること。なお,上記(3)のとおり,対面指導が適切に行われていることを前提とすること。
(7)学習活動の成果を評価に反映する場合には,学校が把握した当該学習の計画や内容がその学校の教育課程に照らし適切と判断される場合であること。
引用:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121502/06041201.htm
自宅でのIT学習についても学校側との十分な事前協議の上で行えば、出席扱いとなりますので、親としては知っておいたほうがいいですね。
我が家の場合は、中学生ですが本人は行きたい高校があるので内申書にひびかないようにテストは必ず受けるようにしたり、遅刻、早退でもできるだけ登校するようにしています。
それでも行けない時は、無理をせずに休ませるようにしています。この病気に焦りは禁物です。
親の取るべき対応について
起立性調節障害への知識と理解を深めることが必要だと思います。今は、ネットから十分な知識、情報にアクセスができます。
また、病院の主治医の先生にも積極的に質問、相談をしたほうがいいです。
学校との関係については、担任との連絡、相談が欠かせません。担任の理解が得られないケースもあるかと思いますが、その場合は学年主任や教頭、校長への相談をするのがベターです。
あとは、子供状態に合わせて日々柔軟に対応していくのがいいですね。例えば、休みが多いなら欠席、遅刻の連絡も毎日電話するのも親としては結構ストレスです。私自身がそうでした。
これは、子供にもストレスなんですね。毎朝8時ぐらいに今日はどうすると確認してから電話するので負担になります。それならいっそメール連絡に変更させてもらって登校するときだけメールを担任にいれるようにすれば、あまり負担になりません。
今どきスマホや携帯を持っていない先生はいませんので、お互い負担にならない方法を相談してみるのがいいです。
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まとめ
- 起立性調節障害は、休むと欠席扱いになる。
- 起立性調節障害で通常登校できなくても、保健室登校やフリースクール、自宅IT学習などで出席扱いにできる。
この病気は、親も子供もいい意味での諦めと開き直りが必要だと感じています。一生続く病気ではないですし、時間がかかりますがいつかは治る病気なので、焦らず対応していくことが大切だと思っています。
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