味噌の種類や健康効果は本当にあるの?研究論文ベースで調査!

コロナ禍で人間の自然治癒力・免疫力に注目が集まっています。

免疫力アップはどうすればいいのか、腸内環境が大事だとかいろいろな情報が飛び交っていますね。

免疫力アップいい食品として、よく言われるのが発酵食品です。

具体的には、納豆、甘酒、味噌などの日本の伝統的な発酵食品が再び注目を浴びてます。

今回は、免疫力アップが見込める味噌に注目してみました。

日本人の食生活には欠かせないお味噌ですが、そもそもお味噌って何種類ぐらいあるのか?

伝統的な発酵食品で健康にいいと言われているけど、どんな健康効果が期待できるのか?

お味噌について知っているようで実は曖昧な点を科学的な研究論文ベースで調査してみました。

早速見ていきましょう!

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味噌の種類や健康効果は本当にあるの?研究論文ベースで調査!

日本には、いろんな味噌がありますね。

みその材料はとてもシンプルで大豆と麹と塩だけです。

しかしながら、その麹の種類や配合割合、大豆の処理の仕方(むすのか茹でるのか)、塩の割合などでそれぞれ特徴的なみそが出来上がります。

ただ、味噌の原料でわけると大きく3つに分類できます。

  • 米みそ 大豆に米麹を加えて作ったもの
  • 麦みそ 大豆に麦麹を加えて作ったもの
  • 豆みそ 大豆に豆麹(元は大豆)を加えて作ったもの

味噌の違いは、大豆にどの麹を入れて作るかの違いだということですね。

全国の味噌の8割は米みそで全国的に作られています。

麦みそは、九州地方と四国、中国の一部で作られています。

豆みそは、大豆に大豆の豆麹をいれてつくるので原料は100%大豆という味噌です。

主には、東海地方を中心に醸造されています。東海豆みそ、八丁味噌、名古屋みそ、三州みそなど銘柄名で呼ばれています。

独特なコクと旨みがあり、3年は熟成させる長期熟成型の味噌です。

農林水産省のホームページに3種類の味噌の分布を表した地図があります。

引用:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1012/spe2_02.html

麦みそと豆みその分布は特徴的ですね。

さらに、それぞれの味噌を合わせた調合みそ(合わせみそ)もいろいろあってより風味豊かな味噌があじわえるようになっています。

各都道府県に味噌の醸造所があって、土地土地の環境や風土で味噌の味も実に多様です。

独特な味噌文化が形成されています。

最近は、味噌の消費も徐々に減っているようですが、日本の伝統食で身体にも良い味噌を食生活にどんどん取り入れてみてはどうかと思います。

ネット通販で気軽に注文できる全国の代表的な味噌を紹介しておきます。

お気に入りの味噌を探してみてください。

米みその代表的な味噌

  • 府中みそ(広島)
    • 引用:https://www.misoya-nakamuraya.com/shop/goods_miso01.html

豆みその代表的な味噌

麦みその代表的な味噌

他にもご当地味噌がたくさんあります。

みそ蔵ごとに味噌があるといっても過言ではありません。

地元の味噌を発見してみるのもおすすめです。

続いて、味噌は身体に良いって言うけど、具体的に何がどういいのか?

味噌の健康効果について科学的に研究、証明されている点について調査してみました。

味噌の健康効果・効用についての研究(論文ベース)

味噌の健康効果については、テレビや雑誌などにも時々取り上げられて、なんとなく耳にしている点もいくつかあると思います。

味噌の健康効果でよく言われている5つについて研究機関・大学が調査研究した科学的に根拠があるものについて見ていきたいと思います。

① みそはガンのリスクを下げる!?

みそ汁の摂取が多いほど、乳がんになりにくい(厚生労働省研究班2003)

この研究結果は、40歳~59歳の女性約2万人の10年間の追跡アンケート調査で判明したことです。

対象者の大豆製品の摂取量、それから計算されるイソフラボンの摂取量と女性乳がん発生率との関係を調査しています。

その結果、1日3杯以上のみそ汁を飲む人達で乳がんの発生率が40%減少していることが判明。

味噌汁ではなく、「大豆、豆腐、油揚、納豆」では、はっきりとした関連が見られなかったがが、「みそ汁」ではたくさん飲めば飲むほど乳がんになりにくい傾向が見られた。

この研究を要約紹介しているサイト

味噌汁は、胃がんのリスクを下げる(国立がんセンター・平山雄博士)

1966 年から 78 年まで 13 年間の追跡調査をしています。
40 歳以上の男女 26万5千人を対象にした調査から判明したことは、以下の通りです。

  • 男女ともに、味噌汁摂取頻度が高くなるほど、胃がん死亡率が低く、男性では全く飲まない人の胃がん死亡率は、毎日飲む人の 1.5 倍も高い。
  • 男女とも毎日味噌汁を飲む人ほど胃がん死亡率が低い
  • 味噌汁を飲む喫煙者は、飲まない非喫煙者より胃がん死亡率は低い。
論文
  • 平山 雄(国立がんセンター研究所)『みそ汁を飲む頻度と胃がんの死亡率との関係』(1981)

② みそは生活習慣病のリスクを下げる!?

みそは食後血糖値を下げる効果がある(女子栄養大学名誉教授・三浦理代、同大学教授・五明紀春)

味噌の褐色色素メラノイジンには、動物の実験の結果、食後血糖の上昇・下降の緩和作用があることが判明。

色の濃い味噌ほどその作用が強い事が判明。

論文
  • 五明紀春ら「味噌の白飯グリセミックインデックスに及ぼす効果-大人数介入試験」中央味噌研究所研究報告(31), 88-95, 2010-03-00
  • 三浦理代ら「味噌の食後血糖に及ぼす影響」日本食品科学工学会誌 57(2), 63-69, 2010-02-15

味噌汁が骨粗鬆症を予防する(癌研究会付属病院・陳 瑞東)

骨粗鬆症の予防に、乳製品、豆腐などの大豆食品、野菜、海藻、小魚などカルシウムを含む食品をとることが重要で、具だくさんの味噌汁はそれらの食品をまとめてとることができるので味噌がある食事パターンが骨粗鬆症の予防に効果がある。

論文

  • 陳 瑞東「味噌汁のある食事パターンが骨粗鬆症予防に効果-カルシウム源の摂取にはバランスのとれた食事パターンが重要」味噌の科学と技術 42(10),p347-351, 1994-10-00

③ みそは老化防止に効果がある!?

みそには、高い抗酸化作用がある(東北大学教授・大久保一良)

老化や病気の大きな原因の一つが活性酸素ですが、味噌にはその活性酸素を消去する抗酸化物質が含まれていることが判明。
味噌に含まれる成分「DDMP サポニン」高い活性酸素消去作用が認められた。

論文
  • 論文 大久保一良「大豆サポニンの新しい機能 X(活性酸素種)Y(触媒種)Z(受容種)系における活性酸素消去能」化学と生物 35(12), 839-845, 1997-12-25

④ みそは食べても高血圧にならない!?

みそは血圧上昇を抑制し、脳卒中を予防(広島大学名誉教授・渡邉敦光)

ラットによる動物実験の結果、味噌由来の食塩を食べているラットは、血圧の上昇もなく正常であったのに対して、食塩を食べているラットは、血圧が上昇し脳卒中を起こした割合が高かった。

味噌に含まれる血圧を抑制したり、血糖値を下げたり、抗酸化作用のある物質が総合的に作用している可能性が高く、味噌のような発酵食品から塩分をとることで高血圧などの生活習慣病の予防に効果が期待できる。

論文情報

題 目:Protective effects of Japanese soybean paste (miso) on stroke in stroke-prone
spontaneously hypertensive rats (SHRSP)
著 者:Hiromitsu Watanabe, Megumi Sasatani, Toshiki Doi, Takao Masaki, Kenichi Satoh,
and Masao Yoshizumi
掲 載 誌:American Journal of Hypertension
DOI 番号:10.1093/ajh/hpx129
U R L:https://academic.oup.com/ajh
掲載予定日:2017 年 7 月 31 日「American Journal of Hypertension」に掲載

渡邉先生は、味噌博士とも呼ばれていて長年、味噌の効用について科学的に研究されています。

渡邉先生の味噌研究の成果が本にまとまっています。

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⑤ みそは美白効果がある!?

味噌にはシミの原因メラニンを抑制する作用がある(食品総合研究所主任研究員・新本洋士)

みそにはメラニン合成を抑制する作用があることを突き止め、その成分がみそ中の「遊離リノール酸」であることが判明しました。

この遊離リノール酸は、味噌の原料・大豆に豊富に含まれる必須脂肪酸であるリノール酸が発酵の過程で分解生成されたものです。

遊離リノール酸は、メラニン合成に必要なチロシナーゼという酵素が作られないように働いてくれるので美白に効果があるということです。

論文
  • 新本洋士「みそに含まれる遊離リノール酸に、メラニン合成抑制作用を確認」みそ健康づくり委員会『みそサイエンス最前線』1999年、pp.91-98。

まとめ

味噌は、人間に必要な様々な健康効果をもたらしてくれる成分を多く含んでいて、まさにスーパーフードといってもいいですね。

日本が生み出した味噌の価値を再度見直してみる必要があると思います。

味噌を取り入れた毎日の食事パターンが様々な病気の予防に効果があるということが科学的にも証明されつつあるので、みそをどんどんとっていきたいと思います。

今回の記事内容は、以下の文献を参考にさせていただきました。

2013年の(公)ソルト・サイエンス研究財団のシンポジウムの資料で味噌の科学的研究が網羅されています。

「味噌の科学と食塩」五明 紀春 女子栄養大学 副学長

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